先日の記事で業務引継ぎがうまくいかなかったこと投稿の投稿があります。職員退職に伴う気づきとして、業務マニュアルがあっても人材を育成するには注意しなければならないという自戒の念を込めての追加記事です。
社員退職の業務引継ぎに大失敗ただ、自分の仕事の取り組みにおいてもこの記事から思うところがあったので記事にします。
業務マニュアルの自分の使い方
この記事を読んだとき、まず思ったのは「業務マニュアルを見ない人の問題では?」でした。ただ、自分の仕事の仕方を振り返ったとき「自分は業務マニュアルを見ているか?。。。答えはNo!」でした。日々の仕事に慣れて、いちいち業務マニュアルを見ないでもできると思っていることが多いことに気づきました。
確かに多くの事務は自分の頭に入っているので、業務マニュアルも見なくても大方は進められます。そうすると忘れたときにしか業務マニュアルを見なくなります。そして、業務マニュアルを見たときには、忘れないようにメモ書きを余白にちょっとだけ書く、こんな感じです。
便利なメモ、それだけではダメ
業務マニュアルに記載がない知見をメモ書きしておく、これ自体は価値はありますが、メモだけでは次に頭の中で思い出して作業すると、ときにはメモ書きしたことは忘れてしまいますね。。。さらに、メモ書きは自分の不足点を補うだけなので、他の人が見ても意味が分からなくて情報共有としてもダメです。
業務マニュアルってなんだ?
原点に立ち返りましょう!「何のためにマニュアルがあるのか?」です。
マニュアルを使うときから整理すると「業務自体が分からないときに見る」「業務の進め方が分からないときに見る」。そのために業務フローや手順、注意事項、前提条件や必要知識やが書いてあります。
次になぜあるかから整理すると「業務の品質を担保する」。誰が行っても一定以上の品質と期限を満たすスピードで業務を行うためになければならないものです。
業務マニュアルの他にも、操作マニュアルや作業手順書と呼ばれるものもありますが、業務マニュアルは品質を担保する観点で作られるものです。要するに作業の属人化を回避し、組織のチーム力を上げることに繋げるものと思います。
業務マニュアルを作る
普通、組織の業務は多岐にわたります。そうすると業務マニュアルも多岐にわたり、全体ではいくつになるのか?となって不安になります。効率的に作らないとそれ自体が大変な作業になりますし、試行錯誤しなければならない可能性大です。
参考までに当社営業部の取り組みを紹介
営業に関わる社員3名で3名のパート職員とともに業務を行っています。まず最初に業務マニュアル作成にあたって、パート職員から現在の業務マニュアルをを出してもらったり、業務の種類をヒヤリングして業務リストを作って進めています。
業務リストは抜け漏れ防止のために作っており、内容を大きく分類したうえで、中分類・小分類として細分化していくように工夫しています(最初から枝葉から取り掛かると抜け漏れしていることに気付かないこともあるので大きな視点からスタートしてます)。
さらに、大分類ごとに中分類でまとめて、最終的に小分類のものについて、フロー図や補足資料を付けるようになっています。業務マニュアルを全部同じ基準でドキュメントを揃えようとすると、記載は”なし”となるようなものまで出てきてしまうので、必要なものを効率的に!ということで進めています。
ただ、稀にしか行わない業務等ではまだ作成していないものもありますし、抜け漏れは順次解消していくようになってます。そして、各自のメモ書きされている業務マニュアルもあるはずので、こちらはドキュメントを随時更新することとなっています。
業務に関わる人全員で業務マニュアルづくりに取り組むことが大事
業務マニュアルを整理していくことは非常に重要なことです。そもそもその人しか知らない属人的な業務や各自がメモ書きにした知識の寄せ集めで運用している業務が多いほど、業務品質を下げるリスクになります。忙しいから後回し。。。はダメです。業務マニュアルの意味をきちんと理解し、業務に関わる人がすべて関わって品質担保の業務マニュアル作りをしましょう!
(当社の引継ぎ失敗のようにもならないように。。。)
自分は日ごろの業務に追われていることを理由に、当社の業務改善である業務マニュアル作りに自分はあまり深く関われてなかったと思います。ただ、今回の職員退職に伴う引継ぎや今回記事で自分の行動を振り返ってみると「。。。」でした。
業務マニュアルの意義「品質を担保するもの」を改めて理解し改めなければ!です。
業務マニュアルを作ったのでいよいよ運用へ
現在作成できた業務マニュアルやその中のフローを追いながら作業を進めることができつつありますが、最近、新たな課題がでてきました。
それは業務マニュアルに従って「作業をしていても作業した社員の作業漏れはある」ということです。一つの注文をいただくと、複数のシステムに注文内容を入力するときに、あるシステムの入力を忘れていたというようなことです。販売管理システム、顧客管理システムやサービス管理システム。。。業種業界や会社によってさまざまなシステムをお使いのことと思います。それぞれのシステムにどのように入力されたか?チェックする機能が無かったです。
作業する社員を信じる?作業する社員にチェックできるツールを与える?
作業した職員から「業務完了」と聞いても、すべての作業が正しく行われたか?はわかりません。業務マニュアルには、業務を進める仕方は書いてあるわけですので作業は進んでいきます、ただ、作業をした社員がそれに従ってどこまでやったか?やり忘れはないか?。。。作業した人を信じることは簡単ですが、「人はミスをする」と考えれば、当然、後者が答えと思います。ただしなかなか難しい問題ですね。
キントーンをツールとして使ってみてはいかがでしょう?
そこで業務マニュアル(特に重要な業務マニュアル)ごとにキントーンアプリとしてみてはいかがでしょうか?
キントーンアプリは、まずはクラウド上にデータの入れ物を作ることから始まりますが、使い道として【ワークフロー(申請業務)にも使える】もできます。これは、業務フローで、社員から係長、係長から課長のように業務進捗を責任範疇に応じて入力したり許可をしたりするために使うものです。
これを作業者が個々のシステムへ入力するごとにステータスを進めていくイメージでいかがでしょうか?個人の作業開始から個々のシステム入力のチェックを通過させていかないと完了に至らない仕組みを導入するわけです。また、これであれば、管理者もステータスが停滞中の業務の発見もできますので、組織全体の業務状況も俯瞰できます。
設定方法等詳細は割愛しますが、【アプリの設定】で【プロセス管理】でいろいろできます!
やはりキントーンは<サイボウズの業務改善プラットフォーム>ですね。。。
まとめ
今回は業務マニュアルについて、改めて考えてみました。
そして、 業務マニュアルは作ることが目的でなく、メンテナンスして使い続けることが大切です(メモ書きはほどほどに、ドキュメントを修正しないといけませんね)。運用に関しては、どこまでも突き詰めていっても限界はあると思うので、作業する人に依存する部分をいかにシステム的にチェックするのか?も大切です。
業務改善の一環として業務マニュアル作りからはじめてみてはいかがでしょうか?