GISは使ってみたいけどGISってなに?
弊社へのお問い合わせには「GIS開発はしたことはないけどGISを使わなければならないのでどうすれば?」というお問い合わせがございます。古いPCで使っていたGISが最新のPCでは使えない。。。そこから相談を聞いて欲しい方もいらっしゃいます。
今回は、以前に導入したGISをリプレースしなければならなくなったお客様からのお問い合わせを紹介します。
written by 澤田
- 今使えるGISエンジンを探している方
- GIS開発をはじめてされる方
- GISエンジンを使った開発はできるのか?不安のある方
1.お客様の相談
お客様は顧客管理システムのオプションとしてGISで顧客を地図上に点表示し、訪問前に場所を確認しています。
今回相談したのは、お客様のPC買替えにあわせて、新たな顧客管理システムを提案しようとシステム開発しています。オプションで今回もGISを希望されています。そこで当時のGISエンジンを使おうとしたところ、そのGIS機能を提供するエンジンが販売終了しており、最新のOSで動作保証されないので困っています。
GISアプリケーションを開発する際にはGIS機能をアプリケーションで使用するためにGISライブラリーを使用します。このGISライブラリーを一般的にGISエンジンと呼びます。
2.問題を詳しく説明すると
- 10年以上前に提供したGISで、当時の開発者は離職してGISのことを知る人材がいない
- GISエンジンには動作保証する環境(OSやミドルウェア)がありますが、その製品の提供が停止されると、環境は一定期間しか更新されなくなることがあります
- ”GIS”で検索するとGISエンジンメーカーは見つかりますが、過去の経緯や実現したいこと噛み砕いて伝えなければならないのですが、GISを知らないと噛み砕くことができません
GIS開発は「GIS機能をつかさどるGISエンジンを活用すること」「業務に必要なソフトウェア開発ができること」がともに必要となります。特にGISエンジンを使いこなすには、GISのことを知っており、地図の知識も必要になるのでなかなか大変です。
3.解決した方法
相談を噛み砕くために打ち合わせを行いました。今回は特に再度こういった状況にならないようにGISのコンセプトや実績から将来もなくならない!を説明しました。また自社製のGISを持つ弊社だからできる「開発支援や保守体制」のほか、GIS開発経験がないのであればGISエンジンの研修もおススメしました。
最終的には実際に当時のGISエンジンで利用した機能を今回使おうとするGISエンジンが網羅しているかの検証を推奨し、そのための評価版を提供することをご案内しました。
打ち合わせでは以下のようなことを、相談者に合わせて協議しています。
<ヒヤリング>
- エンドユーザー様の状況(業務内容、業務に関わる人、業務フロー、関連するデータの所有等が中心)
- 地図を使った業務の完成系イメージ
- GISエンジンに期待していること
<GISのご説明>
- GISとは?の概要
- 地図データあれこれ
- GISエンジン説明(特徴、環境進展への考え方、ライセンス体系、導入・運用費用、サポート体制)
<まとめ>
- エンドユーザー様/相談者/GISメーカーの関係整理(今回の販売だけでなく将来の再販に向けての整理)
- GISエンジンの評価版や体験版があれば提供手続き
- GIS評価版や体験版を使って導入検証
- 導入検証の支援
- 導入費用・運用費用のご提示