2012年日本政府が本格的にオープンデータに取り組み始め早10年が経ちます。
さまざまな自治体や機関、企業からオープンデータが公開されています。
今日は警察庁から提供されている交通事故統計情報のオープンデータについて触れてみましょう。
「世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画」(令和2年7月17日閣議決定)に基づき、交通事故統計情報のオープンデータです。
事故1件につき58項目の詳細情報がついています。
1 資料区分
2 都道府県コード
3 警察署等コード
4 本票番号
5 事故内容
6 死者数
7 負傷者数
8 路線コード
9 上下線
10 地点コード
11 市区町村コード
12 発⽣⽇時 年
13 発⽣⽇時 ⽉
14 発⽣⽇時 ⽇
15 発⽣⽇時 時
16 発⽣⽇時 分
17 昼夜
18 天候
19 地形
20 路⾯状態
21 道路形状
22 環状交差点の直径
23 信号機
24 ⼀時停⽌規制 標識(当事者A)
25 ⼀時停⽌規制 表⽰(当事者A)
26 ⼀時停⽌規制 標識(当事者B)
27 ⼀時停⽌規制 表⽰(当事者B)
28 ⾞道幅員
29 道路線形
30 衝突地点
31 ゾーン規制
32 中央分離帯施設等
33 歩⾞道区分
34 事故類型
35 年齢(当事者A)
36 年齢(当事者B)
37 当事者種別(当事者A)
38 当事者種別(当事者B)
39 ⽤途別(当事者A)
40 ⽤途別(当事者B)
41 ⾞両形状(当事者A)
42 ⾞両形状(当事者B)
43 速度規制(指定のみ)(当事者A)
44 速度規制(指定のみ)(当事者B)
45 ⾞両の衝突部位(当事者A)
46 ⾞両の衝突部位(当事者B)
47 ⾞両の損壊程度(当事者A)
48 ⾞両の損壊程度(当事者B)
49 エアバッグの装備(当事者A)
50 エアバッグの装備(当事者B)
51 サイドエアバッグの装備(当事者A)
52 サイドエアバッグの装備(当事者B)
53 ⼈⾝損傷程度(当事者A)
54 ⼈⾝損傷程度(当事者B)
55 地点 緯度(北緯)
56 地点 経度(東経)
57 曜⽇(発⽣年⽉⽇)
58 祝⽇(発⽣年⽉⽇)
都道府県別、年齢別など集計するのは簡単です。Excelでグラフ化するもよし、BIツールで可視化するもよし。
55 地点 緯度(北緯)56 地点 経度(東経)を地図上で可視化するのはちょっと知識が必要ですね。
簡単に可視化する手段としてキントーンを利用してみます。キントーンで扱いやすいようにコードを文字列に置き換えます。ちなみに配布されているコード表はPDFなので、PDF→Excelに変換します。
コード表と元データを利用してExcelで加工してみましょう。項目数が多いので結構手間がかかりますね。
Excelでできましたが、全国の件数が309,178件なのでキントーンExcel取り込み制限に1000件にひっかかります。まずは愛知県2012件だけ取り込んでみます。
CSVで取り込みながらアプリを作成してみましょう。ちなみにCSVは10万件が上限です。
交差点での事故が多いですね。
これでアプリの準備ができました。ただKintoneには地図上の可視化機能がありません。
当社で開発中の「キントーン地図プラグイン」を使ってみましょう。
直感的に場所を把握することができました。でも、これではデータの分布が見えただけですね。
- 事故の場所と小学校との位置との関連性
- 事故の場所と住民の年齢層との関連性
- 事故が多い地域に対して交通規制(制限速度や一方通行、道路の幅)との関連性
など、事故がなぜ多いのか、少なくするにはと考えると他のデータと組み合わせしたくなりますね。
今回キントーンを使って可視化しました。使い方としては△です。 静的な分析目的であれば、他のツールで十分です。
キントーンの良さはデータ可視化だけではありません。スマホからデータを見れたり、入力できたり、プロセス管理できたり。
事故危険情報を市民向けに開示するみたいな活用が、一番わかりやすくて良いかもしれませんね。
もしくは、保険業者が地域によって保険料を変化させるとか?
オープンデータは活用するアイデアがないともったいないですね。いろいろ考えてみたいと思います。
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