Google ファミリー リンク + 学校のクラウド利用方法で詰んだ話

私事ですが今年から娘が高校生となり、ついにスマートフォンを与えました。元々与える予定はありましたが、学校の準備資料に「スマートフォンを用意してください」と書かれていて驚きました。私が高校生の時は携帯を持ってきちゃダメという校則があり、うっかり見つかると没収されたものです。時代ですね。

はじめてのスマートフォンですし、保護者による利用制限やフィルタリングは設定したいものです。娘にはもちろん Android 端末を与えました。こどもの端末を保護者が管理したい場合、Android ではGoogle ファミリー リンクというアプリで管理します。アプリのインストールをはじめ、曜日ごとの利用時間制限や使用不可時間の設定 (夜は使えないなど) 、位置情報やブラウザの検索結果のフィルタリングなどが簡単に設定できます。ということで娘の端末にGoogle ファミリー リンクをインストールして管理していました。

学校から「スマートフォンを用意してください」と言われるということは、当然学校でスマートフォンを使って何かが行われます。今回の記事は、学校でのスマートフォン利用方法および、それによって詰んだ体験談になります。

Google Classroom

現役の学生さんにとっては当たり前のことなのかもしれませんが、Google Classroom というアプリがあるそうです。私は今回初めて知りました。Google Classroom は、Google が提供するオンラインの授業支援ツールです。課題の提出や先生との連絡、オンライン授業やアンケートなどが簡単にできるようです (ちなみに Google Play での評価は2022年4月14日時点で2.4とあまりよくなさそう)。実際の運用としては、チラ見した限りでは課題の管理や連絡、感染症対策で体温や体調の調査をアンケートで実施しているようでした。

アカウントは学校側が用意してくれてあり、その学校専用のドメインに属していました。生徒全員のアカウントが学校という組織に所属しているということです。Google ファミリー リンク設定時には、Google Classroom でログインする際に保護者による認証操作をする必要がありました。

アカウントの状態

スマートフォンと各アプリケーションのアカウントの状態は以下のようになっています。基本的には個人アカウント(xxxxx@gmail.com) でログインし、一部の学校アカウントが許可されているアプリでは学校アカウントでのログインが可能です。この「許可」というのは保護者による許可ではなく、そのように設計されているアプリです。Google ファミリー リンク設定時には、通常のアプリでログインできるアカウントは保護者の管理下にある個人アカウント1つに制限されます。勝手に他のアカウントに切り替えてブラウザや Google Play などにアクセスできてしまうと、管理不能になってしまうので当然です。

問題となった利用方法

先程 Google Classroom からアンケート回答という例を出しましたが、まさにこの利用方法が問題になりました。Google Classroom に貼られたアンケートをタップすると、Google フォームに飛ばされます。Google のサービスに乗っかっているので当然です。さて、Google フォームはブラウザ上で動作するWebアプリケーションです。ブラウザなので学校アカウントが許可されておらず、個人アカウントでログインすることになります。

その結果……

どうやらアンケートが組織内のユーザー限定の設定になっているようでアクセスできません。ブラウザのログインユーザを学校アカウントにすればアクセスできますが、Google ファミリー リンクの制限によりアカウントの切り替えができません。あちらを立てればこちらが立たず、完全に詰みました。

とりあえず回答できないのは娘が困るため、Google ファミリー リンクによる管理を解除しました。その結果問題なくアンケートに回答できることも確認できました。思いつく限り端末内でのフィルタ設定などはかけておきましたが、ルート権限を持っているため変更しようとすればできてしまいます。無法地帯です。

まとめ

こどもにスマートフォン (Android) を与える時に Google ファミリー リンクを設定するのは当然だと思います。学校側も Google Classroom のようなアプリを使うのも理解できますし、早いうちから経験を積んでITリテラシーが高くなるのもありがたい話です。どちらも捨てるようなものではないため、両立できるような利用方法を考えてもらいたいものです。

※今回のケースだと学校側が個人アカウントを収集する必要がでてしまいますが、Google フォームの共有範囲でコントロールできるはずです。

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