[連載クラウド] 第3回 クラウドはよくのびーーーる

こんにちわ! クラウドサービス初学者向けの連載企画第三回目です。今回はクラウドの柔軟性、オートスケーリングについてお話しします。

一時的にアクセスが集中しています?

大人気のアイドルのチケットの抽選販売や、限定フィギュアのオンライン販売に参加したことがありますか?転売屋とファンの間でし烈な競争が繰り広げられて「現在アクセスが集中して繋がりにくくなっています」という人をいらつかせるメッセージを見る羽目になるアレです。私はアイドルには興味はありませんが、コロナウィルスのワクチンのオンライン予約が開始されたときには参戦した記憶があります。
直近では6月22日に販売が開始された東京ディズニーランド/シーの「キッズサマーファン! パスポート」の予約サイトがアクセス集中で一時的に繋がりづらかったというニュースが報じられました。

クラウドの柔軟性が、アクセス集中問題を解決する

アクセス集中問題を解決するもっとも簡単な方法は、ウェブサイトを管理しているサーバーの処理能力を強化することです。しかし考えてみてください。もしもあなたが滅多に満席にはならないレストランのオーナーだったして、たまたま来た団体客に座席数が足りないとクレームを言われたぐらいで増築やより大きな店舗への移転を考えるでしょうか?ウェブサイトも同じです。一時的な問題の解決に多額のお金を費やすのは無駄が多すぎます。
一方でクラウドを勉強しているとElastic(弾力がある、伸び縮みするの意)という単語を目にすることがあります。随分と抽象的な表現ですが、簡単に言うとクラウドにはアクセスが集中したときだけサーバーのマシーンパワーを瞬間的に増強する機能があるよということです。要求の負荷に応じて自動で能力を伸び縮みさせてくれ、最終的に使用した能力分だけ料金が請求されるのでとっても合理的かつ経済的です。

Elasticなサービスの一例

ここではMicrosoftのクラウドサービスAzureを例に、Elasticなサービスを少しご紹介します。念のため補足しておきますがクラウドの柔軟性はアクセス集中問題だけでなくアプリケーションの処理能力に対して要求が大きすぎるときにはいつでもその力を発揮します。

  • 仮想マシン スケール セット
    AzureではAzure Virtual Machinesというサービスを利用してクラウド上に仮想マシンを作成することができます。仮想マシンはコンピュータの中にある小さなコンピュータと思ってください。1台では非力な仮想マシンも仮想マシン スケール セットというElasticサービスと組わせることで需要に応じて台数を自動的に増減させて管理することができます。どのタイミングで増やし、減らすのかといったルールも設定することができます。
  • Azure App Services
    WebアプリケーションやREST APIをホスティングして公開するためのサービスです。詳しくは触れませんがPaaSに分類され自分でOSやミドルウェアを利用者側が用意しなくて良いという利点があります。そして勿論、要求の負荷に応じて自動で処理能力を増減してくれます。

私の学習サイト

Microsoft Learnでは最初に自分が興味があるテーマや分野を選択できます。選択内容に応じて自動で関連する学習項目が表示されるので指示に従うだけで効率的に学習を進めていくことができます。しかも無料ですのでぜひご利用ください。

まとめ

今回はクラウド学習の第三回目として、必要に応じて能力を伸び縮みさせるクラウドの不思議な性質をお伝えしました。今年の夏は電力需給がひっ迫するそうですが、クラウドみたいに発電所が増えたり減ったりしたらいいのになーと思う今日この頃です。次回の記事もお楽しみに!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA