Azure Container Appsの気になるところを問い合わせてみた

少し前に発表されたAzure Container Apps。当社はAKSを使用しているため、発表直後から移行するかどうか検討していました。Azure Kubernetes Service / Azure Web Apps / Azure Functions との比較は多くの記事がでているのでそちらにお任せしすることにして、検討中にいくつか気になる部分があってMicrosoftに問い合わせをしたので、その回答を共有します。

ゼロにスケーリングされたときの応答時間

Azure Container Appsはトラフィックに基づくスケーリングをサポートしていますが、ゼロにスケーリングすることもサポートしています。ゼロにスケーリングされるということは、無駄な課金が発生しなくなるのでとても魅力的です。となると当然気になるのはゼロにスケーリングされた後、最初にアクセスしたときの応答時間。これがどの程度かによって使えるユースケースが変わってきます。

問い合わせした結果は以下の通りでした。

Java アプリケーションを Container Apps にデプロイし、「ゼロにスケーリング」後に HTTP リクエストを処理させました。その結果、HTTP リクエストの応答時間が定常時数百ミリ秒のところ、最初の HTTP リクエストでは 40 秒程度掛かることが分かりました。

なるほど。残念ながら当社のサービスでは40秒は待てないのでいきなり壁にぶち当たりました。前述の通りユースケースによっては使える可能性はあります。40秒待てるか待てないかがその境目になるということですね。

コンテナに対しての課金の仕組み

コンテナが存在していたら課金されるのか、それともCPUが動いた分だけ課金されるのか。こちらはドキュメントに書いてありましたが、見落としていて問い合わせてしまいました。

結果は以下の通りでした。

スケールを最低1とした際に、コンテナが存在する期間課金されます。ただ、コンテナの状態 (Active/Idle) によって下記料金ページのように金額が変わります。
https://azure.microsoft.com/en-us/pricing/details/container-apps/?ocid=AID3042118

Container Apps が、お客様コンテナの CPU, Network 使用量をモニタリングし、特定の閾値以下の期間を Idle とみなし低い料金となります。残念ながら上記閾値の具体的な値は開示できないとのことでした。

ドキュメントがある問い合わせなのに、丁寧にありがとうございます。アイドル時はvCPU分が格安になるようですが、その閾値は開示できないということでした。90%近く安くなるので魅力的ですが、やってみないとわからないし閾値の仕様が変わる可能性もあるということですね。

所感

Azure Container Appsはうまいことめんどくさい部分をラップしてあり、運用する面ではかなり魅力的です。さらに毎月200万リクエスト, 180,000 vCPU秒, 360,000 GiB秒の無料枠がついているため、特に開発中は安く開発できそうな気もします。でもvCPU秒, GiB秒がわかりにくくて実際やってみないとわからないので手を出しづらい。。。現状のAKSの使用量でAzure Container Appsに移行した場合はいくらになる?みたいな見方が出来ればいいのですが。

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